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くも膜下出血

くも膜下出血とは

脳は外側から硬膜、くも膜、軟膜で覆われており、くも膜と軟膜のすき間はくも膜下腔と呼ばれています。くも膜下腔は脳脊髄液という液体で満たされています。その液体は脳室という脳の中の液体で満たされた部屋の中にある脈絡叢という構造物で作られます。脳脊髄液は一日に500ccもつくられ、脳の部屋(脳室)、脊髄周囲、脳の表面を循環し、最後に頭頂部の静脈に吸収されます。このくも膜下腔に出血を起こした状態がくも膜下出血です。

原因としては脳動脈の一部がふくらんでできた動脈瘤(どうみゃくりゅう)の破裂によるものが大部分です。男性より女性に多く、40歳以降に多くみられ、年齢とともに増加します。家系内に動脈瘤やくも膜下出血の方がいるときは発生頻度が高く、また高血圧、喫煙、過度の飲酒は動脈瘤破裂の可能性を数倍高くするという報告もあります。死亡率が高く、手術により救命できても後遺症を残す場合もあり、たいへん恐ろしい病気といえます。

くも膜下出血の症状
  • 頭を殴られたような突然の激しい頭痛
  • 意識が朦朧(もうろう)とする、意識を失う
  • 嘔吐
  • 麻痺はないことが多いが、手足が麻痺したり物が二重に見えることもある

前ぶれ頭痛とも呼ばれますが、動脈瘤からわずかに出血することがあり、発症前に頭痛を何回か経験する方もいます。出血量が少ないと軽い頭痛のみで、“風邪”と思い込んで様子をみてしまう方も中にはいます。

くも膜下出血の診断

激しい頭痛といった特徴的な症状のほか、意識障害がみられることが多いですが、最も診断に役立つのは断層写真(CT、MRI)です。
断層写真でくも膜下出血を認めた場合、引き続き出血源の確認のためにMRA、3D-CTAなどが行われ、確定診断のために脳血管撮影をおこないます。
脳ドック検診 日本脳卒中協会

治療方法

くも膜下出血は脳動脈瘤の破裂が原因のことが多いので、ここでは破裂脳動脈瘤に対する治療について述べます。
一度破裂した脳動脈瘤は高い確立で再出血します。そのため再破裂、再出血予防の処置が必要となります。しかしながら昏睡状態やきわめて全身状態の悪いときには残念ながら手術治療のできない場合もあります。

脳動脈瘤クリッピング術

まず全身麻酔をかけたあと、外科的に開頭を行い、手術用の顕微鏡を用いて脳をうまく分け、動瘤まで到達します。続いて破裂した動脈瘤の根元を専用のクリップではさみ、血液が流入しないようにする手術です。動脈瘤に対する最も広く普及している治療法です。動脈瘤が脳表に近いあるいは小さい場合は手術しやすいのですが、奥深い、大きい場合には困難となります。

コイル塞栓術

プラチナ製コイル:非常に細くやわらかい。電気を流して離断する。
太ももの付け根の血管から治療用の細い管(カテーテル)を動脈瘤の中まで誘導して、その中を細くやわらかいプラチナ製のコイルを通して、動脈瘤を内側からつめてしまう治療です。血管内手術と呼ばれる新しい治療法ですが、まだ治療できる施設が少ないのが現状です。
クリッピングの困難な奥深い場所の動脈瘤でも治療可能ですが、動脈瘤の形がくびれていないとうまくコイルをつめることができないので、すべての動脈瘤に行えるわけではありません。全身麻酔が望ましいのですが、局所麻酔でも行うことが可能です。最近、クリッピングに比べて成績が良いという報告がなされ、治療例が増えてきています。
日本脳神経外科学会ホームページ
脳神経外科疾患情報ページ(一般向け)から内容を抜粋しています。