• 病院案内
  • 診療のご案内
  • 脳・脊髄の治療と脳ドック
  • 地域医療連携室
  • 採用情報

脳・脊髄の治療と脳ドック 脳・脊髄の治療と脳ドック

脊椎脊髄疾患

手足の痺れ、痛み、脱力などの症状でお困りの方は、手足そのものや脳の疾患が原因である場合もありますが、脳から続いている神経組織、中でも脊髄での神経が原因である方が多いです。脊椎の疾患に悩まされている患者様は日々増えています。
このような患者様方に最適な治療を提供するため、大阪脳神経外科病院は平成25年より、脊椎外科専門の医師による脊椎疾患の診察を行っております。当院では、専門の医師による詳しい問診と綿密な診察、そして必要に応じて様々な画像検査を行うことで、症状の原因を明らかにし、脊椎や脊髄の異常を正確に診断します。その上で患者様と御相談しながら、最適な治療を提供致します。 脊椎外科担当:芳村医師のホームページ
Q1.腰痛に対する治療には、どのようなものがありますか?
腰痛は神経による症状ではないことが殆どですが、お悩みの方は大変多く、いろいろな病院を廻っても良くならずにお困りの方もいらっしゃるので、当院でも積極的に治療を行っております。一言で腰痛と言いましても、その原因は様々であり、まず病態を正確に診断してから治療に移ります。基本的には内服治療からスタートしますが、当院ではそれ以外に、以下の治療を提案しています。

椎間関節ブロック
レントゲンで確認しながら正確に、関節そのものにブロック注射を行う方法です。腰椎の関節が原因の腰痛(椎間関節痛)に対して行います。
仙腸関節ブロック
骨盤の骨である仙骨と腸骨の間の関節(仙腸関節)が原因である痛み(仙腸関節痛)に対して行います。レントゲンで確認しながら、仙腸関節にブロック注射を行います。
椎体穿孔術
レントゲンで確認しながら、こしぼねに針で小さい孔を作って中の圧力を減らし、痛みを和らげる方法です。局所麻酔で行うことができます。骨粗鬆症でもろくなった腰のほねが打撲して崩れた、いわゆる圧迫骨折による腰痛の方で、内服治療でもなかなか良くならない場合に御相談します。骨の中にセメントを注入する治療もありますが、当院ではより危険性の少ない方法として、この方法を御提案しています。
Q2.なぜ、脳外科が専門の病院で脊椎の疾患を診るのですか?
脊椎疾患の多くは、中にある脊髄の神経が圧迫されることで、手足に痛みや痺れなどの症状を出します。つまり、せぼねが原因の病気は、多くの場合、実は神経の病気である、ということが出来ます。
ですから、神経の病気を治療する我々脳神経外科医が、神経の疾患である脊椎疾患を治療するのは、ある意味当然のことであるとも言えます。当院でも、患者様のニーズに応えるべく、専門の医師による診療を平成25年から始めております。
Q3.せぼねと神経は、とのような造りになっているのですか?
首のほね(頚椎)と、こしぼね(腰椎)を簡単に書くと下のようになります。
ブロック状の骨(椎体)と、クッションとなる軟骨 (椎間板)が重なって、柱のようになっています。その後ろに骨の輪(脊柱管)があり、中に神経の束(脊髄)が入っています。各々の骨の段ごとに、神経の束から左右2本ずつ神経の枝(神経根)が生えています。 首も腰も基本的な造りは同じですが、首よりも腰の方が下の方にあり負担がかかるため、骨は太く厚みがある、等の違いがあります。 いろいろな原因によって、神経の束(脊髄)や神経の枝(神経根)がある程度以上に圧迫されるようになると、腕から手、または腰から足にかけて、痛んだり痺れたり、または力が入りにくい、等の症状が出るようになります。

首のほね(頚椎)と神経
 
こしぼね(腰椎)と神経
Q4.脊髄の神経が障害されると、どのような症状が出ますか?
大まかに分けますと、
頚椎:肩から手・指にかけての痺れや痛み、指先に力が入りにくい、
腰椎:腰から足にかけての痛み・痺れ、
のようになります。

実際は、神経が圧迫されることによる症状は、頚椎および腰椎で、骨の一段ごとに違います。
具体的に痛む・痺れる範囲や、力の入りにくい動作などを、神経が圧迫される場所ごとに詳しく書きますと、下の図のようになります。
赤で囲った範囲は、痺れや痛みを感じる場所です。
同じような痛み・痺れ・脱力などでお悩みの方は、原因が脊髄の神経かもしれません。
いくつか当てはまる方は、一度診察を受けられることをお勧めします。

<頚椎>
神経の束(頚髄)の症状

  • 指先がしびれる
  • ものをつまみにくい
  • 箸を使いにくい
  • ボタンを留めにくい
  • ペンで字を書きにくい
  • 歩きにくい
  • 階段を上がりにくい
  • 小さな段差でつまづきやすい
  • 足が突っ張った感じがして歩きにくい
神経の枝(神経根)の症状
  • 首を後に傾けると腕から手の痛み・しびれが強くなる
  • 手を挙げていると腕から手の痛み・しびれが楽になる
5番目の神経(C5)の症状

  • 肩からの腕の外側にかけて痛む・しびれる
  • 肩が上げにくいい
  • 肘を曲げにくい
6番目の神経(C6)の症状

  • 手首を反りにくい
  • 肩から上腕、親指と人差し指にかけて痛む・しびれる
7番目の神経(C7)の症状

  • 肘を伸ばしにくい
  • 腕から中指にかけて痛む・しびれる
8番目の神経(C8)の症状

 
  • 腕から小指にかけて痛む・しびれる
  • 手の指を伸ばしにくい
  • ペットボトルのフタを締めにくい
<腰椎>
4番目の神経(L4)の症状

 
  • 股関節の近くが痛い(股関節を動かしても痛くならないが)
  • 太ももの前側、ふくらはぎの内側が痛い
  • 膝の力が抜けることがある
5番目の神経(L5)の症状

 
  • 太ももからふくらはぎの外側が痛い
  • つま先をあげにくい(スリッパが脱げやすい、細かいものにつまづきやすいなど)
下の神経(S1)の症状

  • 太ももからふくらはぎの裏側が痛い
  • ふくらはぎに力が入りにくい(足を蹴り出しにくい、階段を上がりにくい)
Q5.脊椎には、どのような疾患(病気)が多いですか?
脊椎は年齢による変化や、過度の負担など、様々な原因で変形します。特に変形しやすいのが、頚椎(首)と腰椎(腰)です。
各々について、特によく見られる代表的な疾患を挙げますと、
頚椎:頚椎椎間板ヘルニア、頚椎症性脊髄症
腰椎:腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症
などがあります。
また、脊髄(神経そのもの)におこる病気として、脊髄腫瘍、脊髄空洞症、脊髄血管障害 などがありますが、他にもさまざまな疾患が脊髄および脊椎に発生します。
当院では全ての疾患に対応いたしますが、特にお悩みの方が多い疾患について、以下に原因や症状などを記載します。
頚椎症性脊髄症
頚椎症とは、年齢による変化で椎間板、椎体、黄色靭帯などが変形することで神経が圧迫されている状態 です。圧迫がある程度の限度を超えると、様々な症状が出てきます。特に脊髄症状が出ることが多く、この状態を頚椎症性脊髄症と呼びます。
手指の痺れ、細かい作業が難しい (ボタン掛け、箸の使用)、歩きにくくなる、 などの症状が出ます。
頚椎椎間板ヘルニア
椎間板とは、脊椎の骨の間にある、クッションの役割をしている軟骨ですが、この椎間板が傷んでつぶれ、中身(髄核組織)が飛び出して、頚髄や神経根を圧迫している状態です。首の後ろ側の痛み、肩甲骨の内側の痛み、肩から腕・指にかけての痛み、首を後ろに曲げると腕や手が痛い、などの症状が見られます。
腰部脊柱管狭窄症
年齢によって椎間板は徐々に水分が無くなって押しつぶされたような形に変形しますが、それと共に椎体も形が変わり、角が尖ってきます。また、黄色靭帯という靱帯が分厚くなるので椎間板や椎体、黄色靭帯などによって前後から脊髄神経が圧迫されるようになります。これがある限度を超えると足に痛みや痺れが出るようになります。ある程度の距離を歩くと足が痛む、しびれるようになります。しかし、自転車ではいくらでも移動できる、買い物カートを押しているといくら歩いても痛くないなど特有の症状があります。
腰椎椎間板ヘルニア
これは頚椎の椎間板ヘルニアと同じ原理です。椎間板が傷んでつぶれ、中身(髄核組織)が飛び出してくることで神経が圧迫される状態です。腰痛だけでなく、 お尻から太もも、ふくらはぎにかけての痛み(いわゆる坐骨神経痛)の症状が主に見られます。
Q6.どのような検査で脊椎の病気を診断しますか?

脊椎疾患の治療で、一番大事なのは正確な診断です。画像検査はレントゲン、CT、MRIなどですが、画像検査だけでは、症状の原因を正確に判断することはできません。しびれたり痛んだりする場所、力が入りにくい筋肉、症状が悪くなる姿勢や動きなど、様々な角度から症状を詳しく検討する必要があります。詳しい診察と、画像検査を合わせて厳密な診断を経て初めて、適切な治療を行うことが出来ます。


神経症状とよく似た痛みや痺れがあり、MRIなどの画像検査で神経への圧迫があっても、実際は筋肉の緊張など他の原因による症状であることも多いです。当院では問診の段階で、患者様の症状を詳しくお聞きし、そして念入りに診察します。その後、レントゲンやCT、MRIなどの一般的な画像検査はもちろんのこと、必要に応じて、脊髄造影、神経根ブロック、坐骨神経ブロックなどの検査を追加して、より正確な診断の下で治療を行います。
他の病院で診断を受けていても、改めて詳しい説明を受けたい方や、手術以外の治療方法について知りたい方も、ぜひお越し下さい。

Q7.薬を飲む以外には、どのような治療方法がありますか?
痛みや痺れが主な症状であれば、まず一般的な神経痛に効果のある薬を処方しますが、それでも効果が不十分な場合には、漢方薬などを追加します。
薬で効果が不十分な場合、痛みを取るために、レントゲン透視やエコー機器を用いたブロック治療を積極的に行っています。

神経根ブロック
レントゲンや超音波(エコー)の機械を使って神経の位置を確認しながら、痛んでいる1本の神経の枝(神経根)に痛み止めの注射を行う方法です。
腰椎の神経根にブロックを行う際は、高解像度の透視装置を使います。鮮明な画像で確認することで、より安全かつ効果的に痛みを和らげることができます。腰部脊柱管狭窄症や腰椎椎間板ヘルニア等の治療に行います。
頚椎の場合には、エコーで神経の位置を確認しながら注射を行います。
特に頚椎では、神経の近くを通って脳へ流れる椎骨動脈という血管がありますので注意が必要ですが、エコーを使うと血管がはっきりと映るため、安全に注射ができます。頚椎椎間板ヘルニア、および頚椎症の方に治療に行います。
坐骨神経ブロック
エコーで、おしり筋肉の下にある坐骨神経を確認し、神経の近くに痛み止めの注射を行う方法です。高解像度のエコーを使い、より安全で効果的に治療を行っています。梨状筋症候群の方の治療で行います。
これらのブロック注射により痛みが取れることで、薬の内服や手術が必要なくなる方は多いです。しかし、これらの治療で効果がない方、症状が良くならない場合には、状況に応じて、手術を御相談します。
Q8.どのような手術方法がありますか?
疾患ごとに違いますが、全ての手術で、一番大事な目的は、神経への圧迫を無くすことです。
当院では、脳外科での手術経験を活かして、顕微鏡を使い、より小さな傷で、できるだけ体に負担のかからない手術を行っています。
頚椎症性脊髄症
  • 片開き式椎弓形成術
骨を削って、間にスペーサーを入れて広げることにより、圧迫を除きます。
傷口の大きさ:5cm程度です。
頚椎椎間板ヘルニア
  • 前方除圧固定術
椎間板ヘルニアを取り出して圧迫を取り除きます。
代わりにチタンなどの金属で出来たケージを埋め込みます。
傷口の大きさ:5cm程度です。
腰部脊柱管狭窄症
  • 椎弓部分切除術
こしぼねの一部を削り、黄色靭帯も外して、神経への圧迫を取り除きます。
傷口の大きさ:3cm程度です。
腰椎椎間板ヘルニア
  • 顕微鏡下ヘルニア後方摘出術
こしぼねの一部を削り、椎間板ヘルニアを取り出して神経への圧迫を取り除きます。
傷口の大きさ:3cm程度です。
Q9.手術のためにはどの程度入院する必要がありますか?
基本的には、手術の傷が治るまでの1週間は入院をお勧めしています。その後は、患者様の体調に応じて、退院の日を御相談します。傷が治る前に退院を希望される方もおられますが、その場合には状況に応じて退院の日程を御相談致します。
Q10.脊椎の病気を予防する方法はありますか?
猫背など、腰や首を前屈みにする姿勢は、脊椎や椎間板に対して余計な負担をかけることになります。まずは、日頃から正しい姿勢を心がけて下さい。頭が上から引っ張られているイメージで、首や背中を曲げすぎず、反りすぎないような姿勢です。
タバコも脊椎の変形をより悪くするので、禁煙をおすすめします。
太りすぎの体型も、体重によって脊椎に負担をかけるので、肥満の方は体重を減らすことをお勧めします。
適度の運動も大事です。年齢による変化で、特に女性は腰が前に曲がってしまう傾向があります。これを防ぐために、背筋の運動が推奨されています。

脊椎脊髄外来の曜日と時間・担当医師

金曜午前 月曜・金曜午後
担当:芳村医師
木曜午後
担当:森脇医師(非常勤)